法務事務の仕事 スキルアップと転職

将来のキャリア設計

すでに述べたように、法務の中でも進む道によりキャリア設計は変わってきます。Bさんのように特化して業務に就きたいような興味のある分野があるのであれば、その分野を徹底的に勉強することが重要になりますね。Bさんの将来のキャリア設計は知的財産法のスペシャリストになり、あらゆる面から発明や特許をコンサルティングできるプロになり独立する、ということになります。法務という部門は、法律の知識なくては始まらない仕事ですので、とにかく勉強することが多く、仕事量も膨大ですし、いわゆる下積み時代(一人前になるまでですね)は長いと考えていたほうがいいでしょう。しかし、その分キャリアを積み重ね、自信を持てるスペシャリストになった際は、引く手数多の存在になることができます。Cさんの例を見ていきましょう。

Cさんは6年間イギリスに留学し、その後法学部に進学。某商社の法務部に入社し、国際法務を担当。そんなCさんの今後のキャリア設計は、シカゴ大学のロースクールに留学し、アメリカの法律を学び、ニューヨーク州の弁護士資格を取ることだそうです。Cさんの所属している商社は、毎年1人選抜される留学制度を持ち、学費などの面でかなりバックアップしてくれます。Cさんの場合、具体的なキャリア設計があったからこそ、あえてそういった制度がある会社を探し、入社し、1人に選ばれるよう努力することができたのです。

確かにやってみたら興味がでてくることはよくあるかと思います。しかし、具体的なキャリアプランがある人と、何気なく日々実務をこなしている人では仕事に対する姿勢が大きく変わってきます。途中で変更することも踏まえ、現在のキャリアプランを自分なりに考えてみる。そして、分かれ道に出会ったらその度に修正案をだしていく、それが成長(キャリアアップ)していく土台を作る方法となるのです。